好きなものは好きでいいじゃないか!といきなり結論出してしまうのですが‥
垂里冴子のお見合いと推理 (講談社ノベルス)って読みました?結構すごいでしょ。いや凄いって言い方がいいのか悪いのか、わかりませんが、垂里冴子のお見合いと推理 (講談社ノベルス)の評価って私の場合どうも、こうなんていうか言葉にならんのです。
なので、冒頭のような結論を先に吐いちゃうのです。
垂里冴子のお見合いと推理 (講談社ノベルス)って好き嫌いで論じていいのかどうかわかりませんが、まあ個人的意見ですから許してやってくだされ。
でも、私は面白いと思うけどなあ。
ごく私的な意見かもしれないけれど、ちょっとしたところに「お!」と思うような発見があったり、
「へえ」と思うような一文があったり、著者の山口 雅也の力量が、そこここに現れています。
垂里冴子のお見合いと推理 (講談社ノベルス)はそんな部分もあったかと思うと、全体的に一本の筋もしっかり通っています。
そういう意味では、垂里冴子のお見合いと推理 (講談社ノベルス)はとてもバランスの取れた本なのじゃないかと思います。
だから、いい意味で失敗が無い本だと思ったりもします。こいつはオススメですよ。
異色?
「ミステリ」の可能性の枠を広げる事に邁進するような、山口さんの諸作の中では、今の所ほぼ唯一(続編含む)と言っていいオーソドックスなミステリ短編集。
珍しく(?)肩の力を抜いて楽しめる作品だと思います。
お見合いをする度に妙な事件に巻き込まれ、事件は見事に解決するものの、お見合いの方は成功したためしが無いという、「史上最も縁遠い名探偵」とその家族が活躍してくれます。その不遇な主人公垂里冴子は、「好きな女探偵ベスト10」の第2位に選ばれたという魅力的なキャラクターですよ。長女を慕う愛すべき家族たち
最初は、主人公である冴子が、あまり存在感がなく、他の
家族たちの印象が強かった。
姉思いの京一。天真爛漫な次女・空美。娘を心配する両親。
そして、冴子に見合い話を持ってくる叔母。
推理自体も、ヒントやきっかけをくれるのは家族たちである。
冴子は答えを与えてくれる役割だ。
しかし、読み進んでいくうちに、この愛すべき一家全員が
主人公であるように感じてきた。
皆が生き生きとしていて、読んでいて清々しい。
推理小説的には、あまりにもまっすぐすぎて物足りないかも
しれないが、一風変わった家族たちは推理にも勝る。